忍者ブログ
(株)トミーウォーカーのPBW【シルバーレイン】に参加してるキャラクターが書き散らし気味に展開中。
[44]  [43]  [42]  [41]  [40]  [39]  [38]  [37]  [36]  [35]  [34
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

あのあと、大丈夫だと言って白馬の家からこの部屋に帰ってきた。
この4日間、ただ学校と部屋の往復をして、渕埼さんの容態を見に行く訳でもなく。
そして、私は思考を放棄した。
律を忘れたのではなくて、ただ目の前の人を助けたに過ぎないと自分に言い聞かせて。

その意識が途切れると、途端に自分の胸の内を問いただしてしまうから。

リビングのカーテンを開ける。
月光が部屋に浸みていく。
月は、上弦・・・。


もしあの時、私にも戦う能力があれば、律は死ななかったかも知れない。
あの時私は世界結界に護られて、何も知らなかった。
その為に律は死んでしまった。
あの日からこの一年の間、律の影を追うことで何とか歩いてきた。
その腕は掴めなくても、私はそれを追って生きてきた。
それは言い換えれば律に生かされて来たと言う事。
今、私が律以外の人に向いてしまったら、それは律への裏切りになるのではないか。
今まで生かされた恩を忘れて他の誰かの腕を掴む事は、律という存在を消してしまう事と同じではないのか・・・。

伸ばした腕の先に、彼の姿が浮かぶ。

旋さんの部屋で出逢い。
土蜘蛛戦争で決意を見て。
光庭で誕生日を祝った。
黙示録や依頼で同じ場所で戦い、
学校祭を共に楽しんだ。

苦い思いをした事もあったけれど、それ以上に心が満たされる事もあった。
・・・私は彼を受け入れようとしているのだろうか。
しかしそれを認める事は足場を無くす様で出来ず。
忘れようとして思い出す度に、気持ちが、満ちゆく月の様に膨らんでいく。

けれど、これ以上彼への気持ちを膨らませていく訳には行かない。
私は、律の花嫁。
いつかの花嫁の様に、違う誰かとの幸せを手にする訳には行かない。
一足早く逝ってしまった律に、これ以上寂しい想いをさせてはいけないのだから。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
翳 彩蟲(b03631)
【かすみ・あやこ】
8月3日生・卒業生

婚約者の力を受け継ぎ覚醒
声楽家を目指していた
高2の2学期から転入
音楽系のある某女子大に進学

Butterfly's Dreams
紅乃 空(b04338)
【こうの・そら】
2月1日生・卒業生

とある研究所で育つ
実験と"仕事"をしてきた
高校から入学
聖杯戦争にて没

Crimson Sky
白馬 旋(b14842)
【おうま・めぐる】
3月27日生・卒業生

死んだ兄の力を受け継ぎ覚醒
楽器職人を目指していた
高校から入学
県内有名私立で経営学を学んでいる

Hydrangea Crown
+Comment+
[06/17 真珠]
[03/08 旋]
[03/02 圭]
[03/01 旋]
[03/01 寅靖]
+Trackback+
+Search+
忍者ブログ [PR]